ルール説明
1. ゲームの準備 (セットアップ)
- 中央ボードの配置: 中央ボードをプレイエリアの中央に配置します。
- 記憶の断片カードの準備:
- 5種類の記憶の断片カード(歴史、科学、芸術、哲学、神秘)をそれぞれシャッフルし、種類ごとに裏向きの山札として中央ボードの指定された場所に配置します。
- 各山札から1枚ずつカードを引き、中央ボードの「市場」エリアに表向きに配置します。
- 知識の書カードの準備:
- 知識の書カードをすべてシャッフルし、裏向きの山札として中央ボードの指定された場所に配置します。
- 山札から3枚の知識の書カードを引き、中央ボードの「知識の書市場」エリアに表向きに配置します。
- 忘却トークンの準備: 忘却トークンを中央ボードの指定された場所にストックとして配置します。
- プレイヤーボードの配布: 各プレイヤーにプレイヤーボード1枚と、対応する色の司書コマ1個を配布します。
- 初期手札の配布: 各プレイヤーは記憶の断片カードの山札からランダムに3枚のカードを引いて手札とします。
- 司書コマの配置: 各プレイヤーは自分の司書コマを中央ボードの「ラウンドトラック」のスタート地点に配置します。
- スタートプレイヤーの決定: 最も最近図書館に行ったプレイヤーがスタートプレイヤーとなります。同点の場合は、最も最近本を読んだプレイヤーがスタートプレイヤーとなります。
2. ゲームの流れ
ゲームは複数のラウンドで構成され、各ラウンドは以下の3つのフェーズで進行します。
- 市場の補充フェーズ (Market Replenishment Phase)
- アクションフェーズ (Action Phase)
- ラウンド終了フェーズ (End of Round Phase)
スタートプレイヤーから時計回りに手番を行います。
2.1. 市場の補充フェーズ
- 各記憶の断片カードの山札から1枚ずつカードを引き、中央ボードの「市場」エリアに表向きに配置します。これにより、市場には常に5枚の記憶の断片カードが表向きに並びます。
- 山札が枯渇した場合: 山札が枯渇して補充できない種類の記憶の断片カードがある場合、その場所は空のままとなります。
2.2. アクションフェーズ
各プレイヤーは自分の手番に、以下の4つのアクションの中から1つを選択して実行します。
- 記憶の断片を収集する (Collect Memory Shards)
- 知識の書を完成させる (Complete a Tome of Knowledge)
- 記憶を忘却する (Obliviate a Memory)
- 知識の書を再編する (Reorganize Tomes of Knowledge)
2.2.1. 記憶の断片を収集する
- 中央ボードの「市場」エリアに表向きに置かれている記憶の断片カードの中から、任意の枚数(1枚以上)を選択し、手札に加えます。
- 収集したカードの枚数に応じて、以下のコストを支払います。
- 1枚: コストなし
- 2枚: コストなし
- 3枚: 手札から任意のカード1枚を捨て札にする
- 4枚以上: 手札から任意のカード2枚を捨て札にする
- 収集後、市場の空いたスペースは補充されません。補充は次の「市場の補充フェーズ」で行われます。
2.2.2. 知識の書を完成させる
- 中央ボードの「知識の書市場」エリアに表向きに置かれている知識の書カードの中から1枚を選択します。
- 選択した知識の書カードに記載されている「完成条件」を満たす記憶の断片カードを手札から捨て札にします。
- 捨て札にした後、選択した知識の書カードを自分のプレイヤーボードの「完成した知識の書」エリアに配置します。
- 知識の書カードに特殊能力が記載されている場合、その能力を即座に発動します。
- 知識の書市場の空いたスペースは、知識の書カードの山札から1枚補充されます。
2.2.3. 記憶を忘却する
- 手札から任意の記憶の断片カード1枚を選択し、自分のプレイヤーボードの「忘却エリア」に表向きに配置します。
- 忘却したカードの上に忘却トークンを1つ置きます。
- 忘却した記憶の断片カードに特殊能力が記載されている場合、その能力を即座に発動します。
- 忘却エリアに置かれたカードは、ゲーム終了時の勝利点計算には含まれません。
2.2.4. 知識の書を再編する
- 中央ボードの「知識の書市場」に表向きに置かれている知識の書カードをすべて捨て札にします。
- 知識の書カードの山札から新たに3枚のカードを補充し、知識の書市場に表向きに配置します。
- このアクションは、手札から任意の記憶の断片カード1枚を捨て札にするコストを支払うことで実行できます。
2.3. ラウンド終了フェーズ
- 全プレイヤーがアクションフェーズを終えたら、ラウンド終了フェーズに移ります。
- 手札制限: 各プレイヤーは手札が7枚を超える場合、7枚になるまで任意のカードを捨て札にします。
- スタートプレイヤーマーカーの移動: スタートプレイヤーマーカーを左隣のプレイヤーに渡します。
- ラウンドトラックの進行: 中央ボードのラウンドトラックの司書コマを1マス進めます。
3. ゲーム終了条件
以下のいずれかの条件が満たされた場合、そのラウンドの最後までプレイし、ゲームを終了します。
- 記憶の断片カードの山札が枯渇した場合: いずれかの種類の記憶の断片カードの山札が完全に枯渇し、市場の補充フェーズで補充できなくなった場合。
- 知識の書カードの山札が枯渇した場合: 知識の書カードの山札が完全に枯渇し、知識の書市場に補充できなくなった場合。
- ラウンドトラックの最終マスに到達した場合: ラウンドトラックの司書コマが最終マスに到達した場合。
4. 勝利点計算
ゲーム終了時、各プレイヤーは以下の合計勝利点を計算します。
- 完成した知識の書カード: 自分のプレイヤーボードの「完成した知識の書」エリアに配置されている知識の書カードに記載されている勝利点の合計。
- 忘却トークン: 忘却トークン1つにつき1勝利点。
最も多くの勝利点を獲得したプレイヤーがゲームの勝者となります。同点の場合は、手札に残っているカードの枚数が少ないプレイヤーが勝者となります。それでも同点の場合は、引き分けとなります。
5. 特殊能力
5.1. 知識の書カードの特殊能力
知識の書カードを完成させた際に発動する特殊能力です。
- 「古代史の書」:
- 完成条件: 歴史の記憶の断片カード 3枚
- 特殊能力: 記憶の断片カードを1枚追加で収集(即時発動)。市場から任意の記憶の断片カードを1枚選び、手札に加える。この収集にはコストは発生しない。
- 「量子物理学の書」:
- 完成条件: 科学の記憶の断片カード 2枚、神秘の記憶の断片カード 1枚
- 特殊能力: 忘却トークンを1つ得る(即時発動)。ストックから忘却トークンを1つ受け取り、自分のプレイヤーボードの忘却トークンエリアに置く。
- 「ルネサンス美術の書」:
- 完成条件: 芸術の記憶の断片カード 3枚
- 特殊能力: 他のプレイヤーの手札から記憶の断片カードを1枚ランダムに捨て札にさせる(即時発動)。対象プレイヤーは手札をシャッフルし、ランダムに1枚選び捨て札にする。
- 「哲学者の石」:
- 完成条件: 哲学の記憶の断片カード 2枚、歴史の記憶の断片カード 1枚
- 特殊能力: 任意の種類の記憶の断片カード1枚として扱えるワイルドカードトークンを1つ得る(即時発動)。このトークンは、知識の書を完成させる際に任意の種類の記憶の断片カードの代わりとして使用できる。
- 「神秘のヴェール」:
- 完成条件: 神秘の記憶の断片カード 3枚
- 特殊能力: 他のプレイヤーが次に記憶の断片を収集する際、コストが1枚増える(次の自分の手番の開始時まで持続)。
- 「戦略の書」:
- 完成条件: 歴史の記憶の断片カード 2枚、哲学の記憶の断片カード 1枚
- 特殊能力: 自分の手番中にアクションをもう一度実行できる(即時発動)。ただし、同じアクションは選択できない。
- 「生命の樹」:
- 完成条件: 科学の記憶の断片カード 3枚
- 特殊能力: 忘却エリアにある記憶の断片カード1枚を手札に戻す(即時発動)。そのカードに置かれている忘却トークンはストックに戻す。
- 「時間の砂時計」:
- 完成条件: 神秘の記憶の断片カード 2枚、歴史の記憶の断片カード 1枚
- 特殊能力: ラウンドトラックの司書コマを1マス戻す(即時発動)。ただし、スタート地点より手前には戻せない。
- 「無限の知識」:
- 完成条件: 各種類の記憶の断片カード1枚ずつ(5種類すべて)
- 特殊能力: 任意の知識の書カード1枚を、完成条件を満たさずに完成させる(即時発動)。この能力で完成させた知識の書カードの特殊能力も発動する。
- 「真理の鏡」:
- 完成条件: 哲学の記憶の断片カード 3枚
- 特殊能力: 他のプレイヤーが完成させた知識の書カードの特殊能力を1つコピーして発動できる(即時発動)。
5.2. 忘却した記憶の断片カードの特殊能力
記憶の断片カードを忘却した際に発動する特殊能力です。これらの能力は、忘却した直後に発動し、その効果は次の自分の手番の開始時まで持続します。
- 歴史の断片(忘却):
- 効果: 次の自分の手番の開始時まで、市場の補充フェーズで追加の記憶の断片カードを1枚補充する。
- 科学の断片(忘却):
- 効果: 次の自分の手番の開始時まで、他のプレイヤーが知識の書を完成させるために必要な記憶の断片の枚数を1枚増やす。
- 芸術の断片(忘却):
- 効果: 次の自分の手番の開始時まで、他のプレイヤーが記憶の断片を収集する際のコストが1枚増える。
- 哲学の断片(忘却):
- 効果: 次の自分の手番の開始時まで、他のプレイヤーが忘却する際に忘却トークンを1つ追加で支払う必要がある。
- 神秘の断片(忘却):
- 効果: 次の自分の手番の開始時まで、他のプレイヤーが特殊能力を発動する際に、手札から任意のカード1枚を捨て札にする必要がある。
5.3. 忘却トークンの効果
自分の手番中に、忘却トークンを1つ消費することで、手札から任意の記憶の断片カード1枚を捨て札にすることなく、市場から1枚の記憶の断片カードを収集できる。この効果は1手番に1回のみ使用可能。